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第1章 黒煙のレクイエム

そしてそのまた上に、こずえの心が大きく傷ついた出来事があった。

深夜２時過ぎに、はるひこがデイスイ状態で帰宅した。

毎晩毎晩お酒をのんで午前さまで帰ってくるはるひこに、母親はイライラしていた。

はるひこは、帰ってくるなり母親と大ゲンカを起こした。

はるひこは『上司の命令で酒をのみに行っているのだよ!!上司の命令に従っていればオレは２段階昇進で重役になれるのだよ!!』と言うてから『オレは同期で１番に重役になるんだ!!汚い手を使ってでも２段階昇進をするんじゃ!!オレは勝ちたいから上司の酒の付き合いをしているのだ!!』と言うて『オレは勝者になるのだ!!』と叫んでいた。

母親は、ものすごく泣きそうな声ではるひこに言うた。