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黒煙のレクイエム
第1章 黒煙のレクイエム
「なんで強烈な声で叫ぶのよ…書面には『2年で臨時職員の期間が終わった後、正規の職員に移行しますと書かれていたのよ…その文章も信用できないと言いたいのね…」

端で聞いていた父親は、落胆した声で母親に言うた。

「もうやめろ…」
「あなた!!」
「はるひこに何を言うてもダメだ…」
「あなた!!」
「臨時職員の仕事は条件が悪いんだよ…臨時職員はどんなにがんばっても正規の職員になることはできんのじゃ…待遇は正規の職員以下…いや、こづかい程度しかもらえないのだよ…月給は手取りで2万円以下…それもお昼のお弁当代と電車の定期代で全部消えてしまうのだよ…」
「あなた!!それ本当のことを言うているのかしら!!」
「本当のことだから言うているのだ!!」
「あなた!!」
「(はるひこのイトコ~大学卒業後にはるひこの両親のコネで県庁で働いていた)くんのことを忘れたのか!?(はるひこのイトコ)は県庁の臨時職員の仕事をしていたけど、劣悪な待遇で、周囲からきついいじめを受けたことが原因で病気になったのだぞ!!…『ハケン以下』『役立たず』…言葉の暴力でいじめられたのだぞ!!御桜里を劣悪な条件の職場へ就職させたら、御桜里も同じ眼に遭うのだぞ!!」

父親は、母親にこう言うた後、御桜里を嫁に出すと言うたので、母親はあきらめ顔で言うた。

「しょうがないわね…それだったら、年収が高い男性の家に嫁いで、専業主婦として床の間にかざってもらう方がいいみたいねぇ…それじゃあ御桜里は大学をやめる方がトクサクだわ。」

母親はこう言うた後、激しい声で泣いていた。

はるひこは、冷蔵庫の中からアサヒスーパードライの500ミリリットル缶を取り出した後、フタをあけて一気にがぶのみしていた。
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