パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第1章 黒煙のレクイエム

御桜里は、友人から手遅れにならないうちに古河から飛び出して、うんと遠くまで逃げるのよと言われたが、どこまで行けばいいのかが分かなかった。

このまま古河にいれば、殺されてしまうわよ…

アタシ…

アタシは、きょうだいたちと母親が違うから、家庭内でしょっちゅういじめられてばかりいたわ…

そのように考えれば…

逃げるしか他はないと思うわ…

御桜里は、はやいうちに古河から逃げ出さないと、家族たちに殺されてしまうと思い込んだ。

御桜里は、家で暮らして行くことにより強い恐怖心を抱いていたので、気持ちのあせりがさらに高まっていた。

その日の夕方５時50分頃のことであった。

ところ変わって、古河の中央郵便局の郵便物の仕分け場にて…

涼介は、上の人から残業を頼まれていたので残業を引き受けていた。

涼介は、仕分けの機械で読み取れなかった郵便物をひとつずつ手作業で仕分けをしていたが、この日は膨大な量の郵便物があったので、ものすごく苦しい想いをしていた。

そんな中であった。

涼介のことをいつも心配している青山さんが涼介にやさしい声をかけた。