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ど腐れたラブの物語【完結】
第5章 その4

二人による決行は早かった。
翌週の火曜、夜‥、マユミの部屋を訪れたマコトに用意した金を渡すと、マユミはきっぱりと決別宣言をカレに突きつけたのだ。


「はあ~?…マユミ…、アンタ、俺とは最初から嫌々だったって訳かい?」


「夢中だったわ。つい最近まで。でも、見せかけだけの男にはもうこりごりきたの。ってことで、もうそのお金で終わりにして」


「おい…、冷静になれよ。オレはお前がかわいいんだ。もう少しは繋がっていようぜ、なあ…」


そう言って、マコトは右手をマユミのスカートの中にいれた。


「あん…」


マユミは思わず甲高い声をあげ、太ももをピクンとさせてしまった。
そして、マコトはマユミの目をじっと食入るように、でも優しく見つめてくる。


***


”いやあ…、あれじゃあ、抜けきれない訳だわ。少々早いが、出張るか…”


クローゼットの中で”待機”していた吉原は、ここで躊躇わずに二人の前へ飛び出して行った。


「わー、なんだー、あんたは!!」


言うまでもなく、マコトはから跳ね上がるほど驚いていた。
だが、吉原は間髪を入れない。


「うっせーよ、このクソ野郎が!マユミは今晩限り、テメーと別れるってんだからさ。見届けるんだよ、オレはようー」


「はあ…??」


マコトはマユミの股に手を突っ込んだまま、あっけにとられていた…。





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