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ど腐れたラブの物語【完結】
第6章 その5
その5
「おい、オヤジ…!どこのだれベイかは知らんが、分をわきまえろよ。アンタとオレの比較ってんなら、月と何とやらだぜ。マユミとどういう関係かは知らんが、いい年してその気になってるんじゃねーよ!」
「ガキ!それだけか、言うことは?あー!」
「な…、なんだよ!何が言いてーんだ、あんた…」
吉原は全くたじろがず、その野太い声でマコトを一喝だ。
これには、さしもの鼻っ柱の強い現役ホストも思わず腰が引けてしまったた。
一方のマユミも、ややきょとんとした表情で目をぱちくりさせている‥。
***
「なら、単刀直入に言うぜ!オレは人に見えないものが見える。お前とは初対面だが、過去の悪さはたんまりハッキリだ。一番なのなら、お前…、未成年の頃、婦女暴行罪だな?…ええと、盆踊りの帰り、数人で年上の女性をよってたかってか。違うか!」
「なにー、ふざけんな!」
こうヒステリックな声を上げ、半ば逆上したマコトは勢いよく立ちあがると、吉原に向かって詰め寄った。
しかし…。
「あー!いてて…」
吉原は瞬時にマコトの右脇に体を移すと、目にも止まらぬ速さで上背では勝るマコトの肩と左腕を捉えた。
そして、そのまま力づくでベッドへねじ伏せてしまった。
マコトは苦渋の表情を浮かべ、情けないうめき声をあげながら、思わず前のめりに屈っ伏すほかなかった‥。
***
”凄い!”
マユミは思わず心の中でこう叫んだ。
まさに指を鳴らしながら…。
何しろこのマコトにはいいように弄ばれ、利用されてきた…。
それでも、耳元で優しく言葉をささやかれ、S級のテクニックでイカされるつと、ついカレの胸元に飛びこんでしまう…。
言わばマユミにとってのマコトは、難攻不落の”砦”だったのだろう。
”それ”をいとも簡単に、さえない風貌&ダサ中年のオヤジが有無を言わさず腕を決め、夜の街を闊歩するイロ男をヒーヒー言わせてしまったのだ…。
この目の前の光景は、マユミにとって、もはや事件と言ってもよかった。
「おい、オヤジ…!どこのだれベイかは知らんが、分をわきまえろよ。アンタとオレの比較ってんなら、月と何とやらだぜ。マユミとどういう関係かは知らんが、いい年してその気になってるんじゃねーよ!」
「ガキ!それだけか、言うことは?あー!」
「な…、なんだよ!何が言いてーんだ、あんた…」
吉原は全くたじろがず、その野太い声でマコトを一喝だ。
これには、さしもの鼻っ柱の強い現役ホストも思わず腰が引けてしまったた。
一方のマユミも、ややきょとんとした表情で目をぱちくりさせている‥。
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「なら、単刀直入に言うぜ!オレは人に見えないものが見える。お前とは初対面だが、過去の悪さはたんまりハッキリだ。一番なのなら、お前…、未成年の頃、婦女暴行罪だな?…ええと、盆踊りの帰り、数人で年上の女性をよってたかってか。違うか!」
「なにー、ふざけんな!」
こうヒステリックな声を上げ、半ば逆上したマコトは勢いよく立ちあがると、吉原に向かって詰め寄った。
しかし…。
「あー!いてて…」
吉原は瞬時にマコトの右脇に体を移すと、目にも止まらぬ速さで上背では勝るマコトの肩と左腕を捉えた。
そして、そのまま力づくでベッドへねじ伏せてしまった。
マコトは苦渋の表情を浮かべ、情けないうめき声をあげながら、思わず前のめりに屈っ伏すほかなかった‥。
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”凄い!”
マユミは思わず心の中でこう叫んだ。
まさに指を鳴らしながら…。
何しろこのマコトにはいいように弄ばれ、利用されてきた…。
それでも、耳元で優しく言葉をささやかれ、S級のテクニックでイカされるつと、ついカレの胸元に飛びこんでしまう…。
言わばマユミにとってのマコトは、難攻不落の”砦”だったのだろう。
”それ”をいとも簡単に、さえない風貌&ダサ中年のオヤジが有無を言わさず腕を決め、夜の街を闊歩するイロ男をヒーヒー言わせてしまったのだ…。
この目の前の光景は、マユミにとって、もはや事件と言ってもよかった。