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異常行動が日常行動のオンナ【完結】
第1章 意図された初対面
その2
「なら、答えね。私、自分で言うのも何だけど、かなりイカレてるのよね。ああ、ツグミから聞いてるか、はは…。私、裁判なんて別にどうでもいいの。裁判相手の兄弟と食事して、できれば親しくなって…。そんな刺激的な気分で裁判を迎えるのも粋じゃない。単純なことよ…」
さすがにケンは唖然となった。
おそらくその胸中では、”やっぱり相当イカレてる…”と呟いていたであろう。
「じゃあ、ケータイ番号は教えてもらえる?」
「いえ、それもすいませんが…」
「そう…。じゃあ、”また”ね」
氷子はタバコを放り、足で押し消したあと、エンジンをかけっぱなしだった車に戻った。
”ブウォーン、ブブブ、ブウォーン…”
エンジン音を全開にし、氷子の運転する赤い車はコンビニの駐車場からかっ飛んで行った。
***
車中、郡氷子は顔が紅潮していた。
「あの中坊、この私に火を点けやがった!…方針転換だわ!」
この女がこういった攻撃的な興奮モードに入ると、もはや猟奇の霊がとり憑いたとイコールであった。
そしてその高揚感は、脳内分泌物の過剰な相互作用を起こし、異常行動への衝動が抑制を失っするのだった。
それは極めて端的な”攻撃欲”だった…。
言うまでもなくその究極の到達点は殺人である。
そのため郡氷子は、本能レベルで性的欲情にメンタルシフトする、特有のセルフマインドにおける条件反射を無意識に取りこんでいたようだ。
「なら、答えね。私、自分で言うのも何だけど、かなりイカレてるのよね。ああ、ツグミから聞いてるか、はは…。私、裁判なんて別にどうでもいいの。裁判相手の兄弟と食事して、できれば親しくなって…。そんな刺激的な気分で裁判を迎えるのも粋じゃない。単純なことよ…」
さすがにケンは唖然となった。
おそらくその胸中では、”やっぱり相当イカレてる…”と呟いていたであろう。
「じゃあ、ケータイ番号は教えてもらえる?」
「いえ、それもすいませんが…」
「そう…。じゃあ、”また”ね」
氷子はタバコを放り、足で押し消したあと、エンジンをかけっぱなしだった車に戻った。
”ブウォーン、ブブブ、ブウォーン…”
エンジン音を全開にし、氷子の運転する赤い車はコンビニの駐車場からかっ飛んで行った。
***
車中、郡氷子は顔が紅潮していた。
「あの中坊、この私に火を点けやがった!…方針転換だわ!」
この女がこういった攻撃的な興奮モードに入ると、もはや猟奇の霊がとり憑いたとイコールであった。
そしてその高揚感は、脳内分泌物の過剰な相互作用を起こし、異常行動への衝動が抑制を失っするのだった。
それは極めて端的な”攻撃欲”だった…。
言うまでもなくその究極の到達点は殺人である。
そのため郡氷子は、本能レベルで性的欲情にメンタルシフトする、特有のセルフマインドにおける条件反射を無意識に取りこんでいたようだ。