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感じさせて
第1章 撮影現場
「ここなら
タクシーひろえる。

うさちゃん・・
俺が手を上げたら



お別れや。



うさちゃん


もう一回だけ




抱きしめても・・

ええかなぁ・・」






「え?」





「あ、ダメやったら
我慢する。

ごめん、変なこと・・

もう、お仕事終わりやもんな。
ごめんね」





「あ、いいの

いいから……

だから

一度だけ・・・



抱きしめて・・下さい」





シンくんは

私を、ぎゅっと

胸にしまって




小さな声で



うさちゃん・・・



って、つぶやいた





シンくんが

私を抱きしめたまま

手をあげると




すぐにタクシーが止まった





来ちゃった……





タクシーのドアが開き

シンくんが

私を解放した




おしまい…




そんな言葉が

頭をよぎりながら

私はタクシーに乗った




シンくんは

タクシーの中に顔を入れて



「じゃあ・・

うさちゃん・・・


バイバイ


おっちゃん、
この人、ちゃんと
家まで連れてってあげてな

じゃ、



ドア閉めて…下さい…」




と、静かに後ろに下がった




ドアが閉まり

行き先を告げ

タクシーが走り出しても



私とシンくんは

見つめ合ったままだった



お互い

何も言わないけど



見つめ合ったままだった




タクシーは

ゆっくりとスピードを上げ

シンくんの姿は

どんどん小さくなる



シンくんは

ピクリとも動かないまま

じっとしていた



そして…






見えなくなってしまった






シンくんは

私の帰る場所を

聞かない為に

運転手さんに

ドアを閉めさせたんだろうか…





見えないはずのシンくんを

もう一度見たくなって



降り向いたけど




シンくんは



いない。





もう、会えないという

現実が胸に刺さり




こらえていた涙が

急にあふれだした





何が悲しいのか

どうして泣いているのか

説明できないまま





私の目からは

止めどなく

涙が流れ続けた





















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