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感じさせて
第16章 Side トオル
心矢に
駅まで送ってもらった
最後の夜








Side トオル








「お帰り」



リビングで妻を迎える

いったい
何年ぶりだろうか




「遅かったじゃないか」




「あ・・・はい

ご、ごめんなさい」




妻は、視線を泳がせながら
そう答えた


返事や挨拶以外に聞いた
久しぶりの
妻の言葉は





敬語だった





「ちょっと

話があるんだ

いいか?」





「今・・から?」





「あぁ」





「・・・はい」





「座れよ」





「・・・うん」




リビングのソファには
座らず


俺がキッチンの
ダイニングテーブルにつくと


妻は静かに
俺の正面に座った







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