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感じさせて
第17章 オープンカフェ
「ちょっと・・こっち来て」



バレたら大変
と言う私の言葉に反応した
おにぎり君は

少し早足で歩き出し
人目のつかない
小さな路地に入った



「ここなら・・えぇやろ?」



「あ、はい」



おにぎり君の
真剣な目を見て
私に緊張がはしる




「俺は、心矢や。君は?」




「私は近くのカフェの

店員で、久保木といいます。

あ、あの・・・これ」




とりあえず

私はバックから

手紙の入った紙袋を取り出し

袋ごと心矢さんに手渡した



不思議そうな顔の

心矢さんに

私は手短かに

説明をはじめた




「私の働いているカフェは
あなたと、うさちゃんさんが
デートをした場所で


うさちゃんさんは
時々カフェにきています


そこで
うさちゃんさんと
話をするようになって


その手紙を
うさちゃんさんから
心矢さんに渡すよう
頼まれたんです


その紙袋の中には
手紙が入っています


誰にも
見つからないように
渡して欲しいって
言われたから・・・」



心矢さんは
急いで手紙を取り出し

周囲も気にせず
その場で
手紙を読み始めてしまった




「あ、あの

私はこれで・・」





誰かに見つかる前に

カフェに向かおうとした

私の目の前には




食い入るように

手紙を読みながら



涙を流す



心矢さん







もう


私の声なんて



聞こえていない様子だった


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