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感じさせて
第18章 握りしめる
久保木さんを
目で追うと

忙しい中
私を一瞬だけ
見てくれた久保木さんは



優しい笑顔で
見送ってくれた



ありがとう・・・


いいえ
早く読んであげて
下さい



目だけで
そんな会話をすませ
私は
足早に店を出た



いつもの
駅へは向かわず
大通りへ向かい


通りに出ると
急いでタクシーをとめる





とにかく
早く
家に帰りたかった



誰にも
見られない場所で



心矢からの
手紙を




読みたかった





心矢の言葉が

欲しかった



ほんの一行でもいい



一方的でもいい





心矢の言葉に

ふれたかった






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