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許嫁が多すぎる
第9章 二日目
まだ夕方にもなっていなかったが梨華は屋敷に戻ると提案した。
昨日のさくらの遅刻を見て、梨華は用心していたというのもあった。


「まだ九時まで時間もありますし、お風呂に入りましょう……」

屋敷につくと梨華はうつむきながら翔太のシャツの裾をつかんで言ってきた。

「も、もう? 早くない?」

「あ、汗もかきましたし……綺麗な身体で……その……アベル様と交わりたいんで……」

呼び方がまたアベルに戻っていたが翔太は特に突っ込みもしなかった。

「じゃ……じゃあ入る、か?」

「……はい」

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