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許嫁が多すぎる
第12章 最終決戦、開始
涙で濡れたまつげを揺らしながら笑う一条寺はアイドルではなく、普通の女の子に見えた。

「じゃあ私が幸せを感じられるようにキスしてください」

「い、いや……俺が言いたいのはそうじゃなくて……」

「駄目です。翔太さんが言ったんだから、責任とってください。私が幸せを感じられるきっかけを作ってください」

そう言い残して一条寺はそっと目を閉じた。
翔太は一条寺の肩を掴み、ゆっくりと唇を近付けていった。
唇同士がふにっと押されながら接触すると一条寺は口を開き、翔太の唇を舐めた。

「んんっ……」

翔太の口もゆっくりと開き、一条寺の舌を受け入れた。
ねちねちと舌が絡まり合い、二人の思考回路は溶けていく。

「ほんとだ……幸せになれる……」

長いキスのあと、唾液の糸を引きながら一条寺は微笑んだ。

「もっと……幸せにしてください」

一条寺はシャツを脱ぎ、ブラを外した。


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