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大魔王の子を孕みます
第14章 勇者



「おいっ!」


乱暴に俺の髪を掴む男が居る。

脳震盪のお陰で頭が痺れてて痛みはあまり感じない。


「お前は何者だ。」


答えたくとも口が上手く動かない。


「答えろっ!」


バシッと嫌な音がして口の中で血の味が広がる。

俺…、引き篭りのゲーマーなんよ。

リアル格闘は苦手だ。

こんな状況なのに意外と冷静で恐怖を感じてない自分に少し驚きが隠せない。

ライズの恐怖に比べりゃ、人間が人間に与える恐怖なんか可愛いってレベルか?

薄らと笑いながら考える。


「何がおかしいっ!?」


俺を脅す声が裏返ってる。

本当はこいつの方が謎のメイドに恐怖を感じて怯えてるとわかる。


「待て…。」


少し落ち着いた声がする。

少しづつ俺の視界がはっきりとして来る。

男は5人…。

但し、4人は大した服装をしておらず、腰に安っぽい剣を下げてるって程度のパーティーだ。

1人だけ…。

まともな鎧を付けて腰には宝石の飾りが付いた剣を下げてる。

こいつが勇者か?

冒険ゲーム、デュセリオン経験者である俺はまず装備のレベルで相手の技量を推し量る。


「君の名は?」


レベルが違う装備の男が余裕を見せて聞いて来る。

歳の頃は40前後ってところか?

随分と老けた勇者だな…。

頭の中で色々と考えれば俺の意識がはっきりとして来る。


「口が聞けないのか?」


オッサン勇者が俺の顔を覗き込む。


「ミル…。」


ひとまず嘘吐きなメイドはそう答える。


「ミルというのか?君はメイドだな?」


その質問には小さく頷き、彼らに怯えてる素振りを見せる。


「怖がらなくていい。質問に答えれば君を帰してあげるよ。」


オッサン勇者はそれなりに紳士らしい。

床に倒れてた俺を起こし、グラスに入った水を少しばかし飲ませてくれる。


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