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大魔王の子を孕みます
第5章 初夜
大好き?
俺がライズを?
そうだよ…。
好きだよ。
魔族に男も女もない。
初めて見た時から好きだったさ。
カッコいいんだよ。
あの綺麗な指先が俺に触れるだけでドキドキして、もっと恥ずかしい事をして欲しいとか卑猥な事を考えちまうくらい好きなんだよ。
今更、言っても遅いけどさ。
お陰様で俺は『淫蘭』とかいう謎の植物に犯される。
ライズの馬鹿ぁ…。
ぼんやりとしか見えない視界でライズを見る。
「調子に乗り過ぎてるぞ。『淫蘭』。」
禍々しいオーラを纏う怖いライズの瞳が光る。
ゾクゾクする。
お漏らししそうになるほど俺はライズのその姿が誇らしくて有り得ないほどまで美しいと感じる。
「あぁ…、ライズ…。」
ライズを見ながら妄想する。
俺の女としての初めてのオーガズムは怪しげな魔物の植物でなくライズが与えてくれてると思いたい。
「イカせて…。」
ライズに向かって、そう懇願する。
「少し待て…。」
そう呟くライズが手の中で魔法を使い、短剣を創り出す。
あぁ…、やっぱりライズってすげーや。
只今、酔っ払い中の俺はケラケラと1人で笑う。
笑う俺に呆れた顔をするライズは短剣を握り締めるや否や、花壇に向かって強く短剣を突き刺した。
ふわりと身体が浮いた感覚がする。
俺に巻き付いてた弦の全てが枯れて塵と化す。
「ほへ?」
世の中には重力がある。
弦に巻き付かれて宙に居た俺の身体は弦がなければ落下する。
「ヒィッ!?」
悲鳴を上げた瞬間、俺はライズの腕の中…。
「充分に愉しんだか?」
俺の鼻にキスをするライズが聞いて来る。
イク寸前だったのに…。
妙な残念感だけが身体に残ってる。