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片時雨を抱きしめて
第3章 第三章 記憶
「先生、後悔してるかな」
強引に迫ったことの恥ずかしさに目を背けるように、私は考えるのをやめた。
______私はこれから、どうするのだろう。
ママも、先生も、私がどうするのを望んでいるのだろう。
その途方もない問いに答えてくれる人は、誰もいなかった。
朝食を取る気にもなれず布団にくるまったままもう一度目を閉じたが、
眠れそうになかった。
カーテンの色は淡く、外の光のきらめきを部屋に通す。
心地が悪いくらいの快晴だと思った。
ベッドから降り、
私はシャワーを借りて自分の服を着た。
洗濯をされて、丁寧に畳まれていたそれをみて私はまた先生の生真面目さを思った。
先生は、後悔しているのだろうか。
していないわけが、ないのだろうか。