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蕾は開き咲きほこる
第24章 それぞれの一歩
「汐里ちゃん、最近モテモテなんだって?」
知絵子さんと高畑のおばあちゃんと一緒にコーヒーを飲んでいると、思い出したかのように桜子さんが口を開いた。
「なっ、なっ、なんですか?それっ」
吹き出しそうになるのを堪えて聞き返せば、桜子さんは首を傾げた。
「同僚に告白されたって、光春くんが悩んでたんだけど違った?」
「え~~!?汐里ちゃん。告白されたの??相手はどんな人?イケメン???ね~ね~、どんな人よ。返事は??返事は何って言ったの?もったいぶってないで教えなさいよ~~」
桜子さんの言葉を聞いた知絵子さんが興奮したように身を乗り出してくる。
返事はどうしたと聞かれても、私には光春さんという彼氏がいるのだから答えは決まってる。
「もちろん、ちゃんと断りましたよ。相手も分かってくれて、今では良き同僚としてつきあってます」