この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蕾は開き咲きほこる
第24章 それぞれの一歩
「だからね。愛されてなんぼよ。その点、汐里ちゃんは安心して見ていられるわよ。光春くんの愛情が目に見えちゃうぐらいなんだもの」
「言えてる。だから、社内で告白されたって落ち込んでたぐらいだもの」
「心配じゃなくて落ち込んでたんですか?」
「そうよ。光春くんのいない時に告白されたんですって?汐里ちゃんの性格を理解した人だから無理強いする人じゃないから安心だって言ってたけど……他にも汐里ちゃんに好意を持ってる人もいるみたいだし、あれは相当焦ってるわよ」
「あの光春くんが??」
「そうよ。中には無理強いする人もいるから、それによって汐里ちゃんが傷つかないかって心配してたのよ」
桜子さんは私の知らない光春さんの事を話していた。
光春さんがそんな事を思っているなんて知らなかったし、桜子さんに相談していたことも知らなかった。
「もう、本当に愛されてるのね。汐里ちゃんって」
「誰が見てもそうでしょ」
最後に私の方を見た桜子さんと千絵子さんはニヤニヤしていた。
「もう!!そういう事、言わないでください!!!」