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美女の身影
第1章 女子大生長坂ユウナ
秋本悟史は、カットした食材をタッパーに小分けにしている。アルバイト先の居酒屋で開店準備の仕込みを行っている。
悟史は大学1年の4月からここでアルバイトをしている。この4月から四年生になったため、もう丸3年働いていることになる。
客入りの少ない平日は一人で厨房を任せられるまでになっていた。
今日は店長が休日のため厨房は悟史一人で回す事になっていた。
今の時刻は17時。開店まであと30分だ。
平日のため、この日もそんなに忙しくはならないだろうと想定していた。
悟史は公務員試験で消防士を目指していた。中高と陸上部で槍投げの選手をしており、腕っぷしには自信があった。筆記試験用の勉強と体力試験用の筋トレを精力的に行っていた。

料理を出すカウンターの向こうでは同じく、四年生の田中真理がドリンクの準備を行っている。彼女も悟史と同じ時期の大学1年からこの居酒屋に入った。彼女はホールとして勤務していた。
真理は163センチのやや高めの細身の女性で凛とした出で立ちであった。特に性格がしっかりしていて、落ち着いた接客で常連から人気があった。


「おはよーっす」


5時半からシフトに入っている坂口将起が裏口から入ってきた。

悟史「おはよっす!」
真理「おはよー」

将起もホールとして勤めていた。
彼も悟史と真理と同じ時期にこのバイトを始めている。
三人ともアルバイトの中では一番の古株となっていた。
将起は大学でもサッカーをやっており、身長は180センチのバリバリのスポーツマンといった出で立ちであった。


ガチャと音がしてまた裏口のドアが開いた。
甘い爽やかな香りがドアの隙間から入り込んでくる。
今日のシフトの最後の一人だ。
長坂佑奈(ユウナ)は、都内の私立大学に通う1年だ。
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