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美女の身影
第20章 宴会
佐竹は後日大塚を連れてプリスジョンの本社に出向いた。


もちろん柿内部長と面会する為だ。


大塚「どうなりますかね?」


佐竹「どうもこうもない。とりあえず改めて来年以降の発注計画を再度確認して、打開策を探すしかない」


商談室に通されると程なくして、部長の柿内が姿を現した。


佐竹「お世話になります。柿内部長」

柿内「お世話になります。どうぞおかけ下さい」

柿内は前頭部が薄く、鼻の下が長い。大塚の話を聞いた上で会うとスケベ顔がいつにも増してスケベ顔に見えた。

佐竹「今日は先日大塚にお話しいただいた件で、お伺いいたしました」


柿内「ええ、先日大塚君にお話しした通り、まあ会社として取引量の見直しをしていく事になったんですわ」


佐竹「大塚からお伺いさせていただいております。ずっと第一サプライヤーとして長年お付き合いさせていただいている当社としては、少しご相談をさせていただきたいと思いまして・・・」

柿内「ですが来年度も5割は御社から購入するので、第一サプライヤーとしての立場は変わりませんよ?」

佐竹「ですが、その、現状8割から急に5割というのは、、、」

柿内「まあ、時代ですわな。こっちも一つの商社が8割もシェアを占めているというのはアンバランスではないかという意見が社内的にありましてな、何かあったときの供給のリスクなどを考えると分散・調整していきたいというのが会社の流れとしてはあるんです。わかりますよね?」


佐竹「リスク管理については理解できますが・・・そもそも当社としては生地の供給元を分散してリスク管理に努めています、御社にご迷惑がかからないようなシステムにさせていただいております・・・」


柿内「まあまあでも5割ですよ?国内最大手の会社に対して5割取れる訳です。今まで十分稼いで来られたでしょ?」


佐竹「弊社に何か至らぬ点などありましたでしょうか?」

柿内「至らぬ点は、、、まあ無いですが、他社もかなり頑張っておられると言うことですよ。色々アピールされてね。御社も・・・」


柿内部長が佐竹と大塚の方を見る。

「御社も女性営業マンを寄越したらどうだ」と言いたいのだろうと佐竹は逡巡した。


柿内「まあ、でも来期はそう言う方針で動いているというのは社内の事情としてお伝えしときますわ」
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