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美女の身影
第20章 宴会
柿内は佐竹・大塚との面会が終わった後、次の商談室に向かっていた。


もうすでにあの営業マンは到着しているとのことだ。


服装が整っているか確認してから、その営業マンを待たせている部屋のドアをノックする。

「はぁい」

少し甘ったるい可愛らしい声が中から返事をする。

その声を聞くだけで柿内の気分が上がる。

扉を開くと美しい女が口元に笑みを浮かべて姿勢良く、直立していた。

「柿内部長お世話になります」

柿内と目を合わせると、姿勢良く一礼する。

長い髪がなびいてふわっと香水の匂いが鼻をつく。

若い女が好みそうな香りだった。

彼女は顔をあげると口元に笑みを作ったまま真っ直ぐと柿内の顔を見つめて「この間はありがとうございました」と口を開いた。

「この間」とは彼女の会社から一泊二日の接待を受けた日だ。
美人モデルの中に彼女が混じって下着姿をプリスジョンの社員達の前に披露したのだ。

彼女がブラジャーとパンティだけになったこと自体、驚いたが、あまりのスタイルの良さに柿内の心はかき乱された。

ブラジャーで寄せられて谷間を作っている豊かな胸と、腰のくびれやヒップラインが文句のつけようのないほど見事だった。

動揺を隠すためあまり興味がないふりをしてしまい、その姿をまじまじと見ることができなかった事を柿内は後悔していた。

いつもはモデルの間近まで近寄って隅々までチェックするのだが、何故か遠慮してしまったのだ。

今日こうして改めて会って、やはり美人だなと柿内は思った。

グレーの膝丈のタイトスカートからすらっと伸びた長い脚が麗美で、タイトなジャケットは豊かな胸の膨らみを強調していた。

チラチラと彼女の服装をチェックせずにはいられない。

柿内「こちらこそありがとう。素晴らしかったよ特にあの宴会の席の時はね・・・笑」

「ありがとうございます。お恥ずかしいです」

柿内「いやいや堂々としていて見事だったよ、御社との取引量が増やせるように上に掛け合っているところだよ」

「ありがとうございます。ご期待に沿えるよう頑張りますので」

彼女がまた一礼する。

前屈みになったので胸元の肌が少しだけ柿内の視界に入る。

柿内「はっはっは頑張って下さいね。期待してるよ」

柿内はそう言うとニヤニヤとした顔で彼女を見つめていた。
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