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美女の身影
第24章 危険な誘惑(1)
食事が終わると駅まで歩いて解散になった。


別れ際、佑奈は優しい笑みを浮かべながら軽く会釈してくれた。


正直前半はかなり緊張していてうまいこと喋れなかったし、佑奈が楽しんでくれたのか全く手応えはなかった。
黒井は夢のような時間から覚めて物悲しい気持ちになったが、電車に乗ったあと佑奈から届いたメッセージを見て胸が高鳴った。


『今日はありがとうございました。美味しいご飯ごちそうさまでした。またよろしくお願いします』


丁寧な文章の最後の一文に「また」と書かれているではないか。
勿論社交辞令の可能性もあるが、あんな美人は駄目で元々だ。接点を持てたことが、奇跡のようなことなのだ。
黒井はニヤけそうになるのを必死で抑えながらすぐに返信を入力し始めた。

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