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墜ちてイク~性奴隷妻は羞恥指令に躯は溺れて……。
第17章 チャプター17
 男は後部シートから起き上がると、肩を摑んできた。視線を合わせたまま、郁美はワゴン車の床に仰向けにさせられた。上に着ていたワイシャツを脱ぎ捨てると、男はセーターの上からおっぱいに顔を寄せてきた。頬ずりをすると、胸を揉まれた。乳首の位置を探り当てると、指先で触れてきた。
 一度、絶頂に達した躰は、そのもどかしい愛撫にも、快感を伝えてきた。男の裸の背中に手を回し、その肌の熱さに陶然となった。着衣のまま、全裸の男に覆い被されているので、まるで強姦でもされているかのように、郁美は感じた。これから、郁美の意志など無視して、犯されることにーー躰どころか、心までも征服されてしまうことに、郁美は興奮した。
 もともと、マゾ気質のある郁美にとって、それは待ちに待った刻だった。
 心の奥深いところに、被虐心が宿っていることを、まだ若い頃の郁美は決して認めようとはしなかった。が、一度それを受け入れてしまえば、快感が倍増するのを郁美は知ってしまった。
 悦びの扉を開け放って、一時的にその扉を忘れることなら、できるのかもしれない。が、扉があることを知って、それを永久に無視することは、ただの女である郁美には、できそうもなかった。
 今、その扉をノックされて、郁美は開け放つことを深く、望んだ。
 郁美が男の後頭部に、手を添えた。彼女自ら、キスをせがんだ。
「おれとキスしたいのか」
「はい。お願いです。キスで、感じさせてください」
 鎖ピアスの男はそれ以上、聞いてこなかった。郁美の接吻を受け入れてくれた。舌を絡めながらも、男は郁美の胸を愛撫するのをやめなかった。腕がセーターの下に入り込み、乳首を直接、弄ってくると、快感が郁美の頭の中を揺さぶった。男と反対側の手を握り合わせ、いわゆる恋人繋ぎをしながら、郁美は悦びの声を漏らした。
「あ、あぁ、そッ……そんな、ダメ、あフン」
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