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遠き記憶を染める色【完結】
第4章 彼女の海
だが、サダトがアイドルとして芸能界にデビューした後は、その淡い想像は俄然、毛色が変わる。
具体的にはテレビ画面に映ったり、雑誌のグラビアに載ったサダトを見ると、即、幼いころの全裸姿と脳内コラージュ現象を起こしてしまうのだ。


”そこのモード”に達すると、自慰行為で性欲を満たさずにはいられなくなった。
そんな中、思春期真っ盛りの流子は、この時期にカレと会うことは自分でもある意味、危険を承知していた。


そう…、この時期の流子は、もうサダトを本気で愛していることを自覚していたのだ。
だが、年上の大物女優にソデにされ、傷心に打ちひしがれたであろうサダト兄ちゃんの”妹”という立場として力になりたい…。


あくまで彼女は、今度この大岬に”戻ってくる”カレとは純粋に有意義に接しようと自分に言い聞かせてはいた。
されど、心の奥ではちがった。
全く…。


そして…、この夜も流子は、幼少期の脳裏に焼き付いた”お兄ちゃん”のおちんちんがフラッシュバックしては股間を疼かせるのだった…。




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