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朏の断片‐ミカヅキ ノ ダンペン‐
第3章 #2

「や、ヤバイな。むっちゃドキドキしてきたわ」
自分にバイセクシャルな才能があったとは、そら恐ろしくも思う。だが一方で上田のセリフが脳裏に蘇った。
――とにかく。ミキがお前とデートをしてみたいって言ったんだ。――
「……ミキちゃんが、か」
複雑な心境で片桐は呟いた。
出来たら上田本人の意思で来てもらいたいものだが。
「あれ、……でも家来るゆうんはミキちゃんに聞かんで決めたし、マサキの意思になるんかな」
そうこうしているうちにだんだんと考えるのが馬鹿らしくなった。片桐は車のエンジンをかけ事務所へ向かった。

