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最後のキス~琉球の海を渡る風~ 
第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~
 でも、今はそんなことはあまり問題にはならないように思える。自分ですらすっかり忘れてしまっていた誕生日、十八歳になる記念すべき日を大好きな男がちゃんと憶えていてくれていたということが嬉しい。
「ありがとう―ございます」
 藍那は溢れてきた涙を堪え切れず、人差し指で拭った。
 王の二宮君に似た顔に狼狽が走った。
「いかがしたのだ! 気に入らなかったのか?」
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