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最後のキス~琉球の海を渡る風~
第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~
やがて、パサリと音がして藍那は着物を過ぎ棄てた。とりあえず畳んで脇に置いた時、彼女は強い視線を感じた。
ハッと顔を上げると、熱を孕んだ王のまなざしとぶつかった。その時、漸く藍那は自分のあられもない姿に気づいたのだ。
もちろん着物を脱いだからといって、裸になったわけではない。下には肌襦袢を身に着けている。たとえ王に言われても襦袢までは脱ぐ気はなかったし、また王もそのようなことは言わないはずだ。
ハッと顔を上げると、熱を孕んだ王のまなざしとぶつかった。その時、漸く藍那は自分のあられもない姿に気づいたのだ。
もちろん着物を脱いだからといって、裸になったわけではない。下には肌襦袢を身に着けている。たとえ王に言われても襦袢までは脱ぐ気はなかったし、また王もそのようなことは言わないはずだ。