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最後のキス~琉球の海を渡る風~ 
第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~
「首里天加那志っ。しっかりなさって下さい」
 藍那は夢中で王を呼びながら、ともすれば、自分までもがよろけそうになりながら、その重みを渾身の力で受け止め支えた。王の身体は愕くほど熱かった。
 そういえば、と、藍那は改めて思う。先刻、藍那を強く抱き寄せて唇を奪ってきたときの彼の身体も少し熱かった。あの熱は欲情だけではない、発熱のせいもあったのだ。藍那はそれに気づかなかった自分の愚かさを心底から悔やんだ。
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