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最後のキス~琉球の海を渡る風~ 
第3章 The wind of Ryukyu~琉球の風~
 実際、藍那は尚正王と様々な話をした。藍那には、こちらの時代の記憶(知識)は一切ない。元々、この時代から二百年ほど後の現代から来たのだから当たり前のことだ。
 王は初め、藍那の記憶喪失がここまで酷いものだとは考えていなかったようである。藍那がすべて―共に過ごした婚約時代も含めて―を忘れ去っているのをいたく哀しんだ。
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