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マッチ&マリッジ教師
第3章 たっち
教務主任教師が、立ち上がりかけた僕とみゆきに、慌てて
「あ、部活動なので、部の名前を決めて欲しいんですが」
と。
どうする?とみゆきを見たら、みゆきは、僕におまかせという態度だったんで、僕は
「それじゃ、たっち部にします。ひらがなで、たっち」
と答えた。
本当は、<ふれあい>部にしたかったんだが、これだとそのものズバリでよくない。
<たっち>なら意味不明なので、いいと思った。

補足説明
 おかしなウイルスがまん延してから、世界各国が鎖国状態になり、他国の文化が国内で廃れた。その結果、外国語や外来語の意味が、人々の脳内から消えていった。今では、一部の愛好家(おもにロリコンたち)の間で細々とその意味の研究と保存活動が行われている。
 なお、クラス名のAとかBとかは、1や2の代わりである。なんとなく使っている。それ以外の言葉も、みなそうである。
 最近は、漢字も徐々に使われにくくなっている。
 なお、ニックことコナモンヤローは、この国に親の代から住んでいる。
 なお、イケメンというのは、行けてる面という意味らしい。この国の言葉である。

僕とみゆきは、手をつないで2年生教室棟へ。
その2階に上がると、手前からA組、B組と順に並んでる。その前の廊下を、なるべく足音を立てないで、そろそろと歩いて行った。
6限で教科授業は終了し、その後は実技活動に入る。
しかし各教室では、アクリル板を挟んでの実技活動なのだ。
僕は、虫メガネのようなものを取り出し、それで教室内を見た。
「ユウジ、それ、もしかして中が見えるレンズ?」
「うん、そうだよ」
「中、どうなってる?」
「見る?」
「ううん、見たくない」
「そう…。今、教卓側で先生が全裸でポーズを取っているよ。生徒たちはそれを必死になって模写してる」
「そっけない実技だね~。わたしなら、先生のチンポをチュルチュルするのに」
「え?みゆき、僕のチンポをチュルチュルするの?」
「うん♡そのつもり~♡」
「うわーそれ勘弁。それやられると、僕、カラダがおかしくなるんだ。理性がなくなって、みゆきの乳尻裸に襲いかかってしまうよ?」
「エへ♡そんなユウジに襲われたい♡」

やがて、廊下の西端に着いた。
昔は、2年H組の教室だったところだ。昔は、1学年8クラスあったそうだ。

僕とみゆきの後ろに、怪しい人影がひたひたと忍び寄ってきていた。
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