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瑠璃色
第1章 旅立ち…そして新生活
そう…あれから、もう5年も経つんだなー
私が高2の冬、お母さんは亡くなった。
あまり体が強くなかった母は、無理をするとすぐ寝込
んでいた。
とっても優しくて、いつも笑顔だったお母さん。
こんな女性になりたい!って、そんな風に思う、憧れ
の人でもあった。
きっと自分の運命をわかっていたのか、入院している
時に私が行くと…
「もし、お母さんが亡くなったら、お父さんが再婚
するように、背中を押してあげて!瑠璃が言ってくれ
たら、お父さん、気が楽になると思うの…」
この言葉を何回聞かされた事か…
きっとお母さんは、お父さんの事が心配で、心配で
たまんなかったんだよね。
お母さん、空の上から見てる?
お父さん再婚して、数ヶ月後には、私の弟か妹が生ま
れるんだよ!
可愛いだろうなっ クスクスッ
だけど、だけどね…
私が居るべき場所は、ここじゃない気がするよ。
きっとね、みんなが私に気を遣いだす…
私がここを離れる事が、やっぱり一番だと思うんだ。
お母さんはわかってくれるよね?
だからお母さん、私と一緒にここを出ようね!
お母さんがくれた、大切な、大切なプレゼント。
いつも持ってるから大丈夫!
辛い事、悲しい事があっても、きっと私を守ってくれ
る。とっても綺麗な瑠璃色の…