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瑠璃色
第10章 愛の救世主


ピンポーン…ピンポーン…

「んっ・・今、何時?・・・」

ピンポーン…ピンポーン…

「何?・・・しつこいんだけど・・・」

ピンポーン…ピンポーン…

「もう、こんな朝早くから誰?・・・えっ、何で?」

ピンポーン…

「はいっ・・・」
「秀、悪い…開けて!!」




 ー 秀俊side ー

俺の心地いい眠りを、インターホンの音が邪魔をする
今、何時? 無視しようとほっとけば、鳴り止まない
インターホン
誰だよ?って、イラッとして画面を見れば・・・
何で?

集合玄関のロック解除をすれば、バタバタと走って
くる音。
だけど、俺の部屋は素通りで・・・
ドンドンドンッ…ドアを叩く音。きっと、ピンポンも
鳴らしているんだろう、その音は、川崎の家のドアの
前で、直人さんが必死に鳴らしていた・・・

「直人さん、どうしたんですか?」
「連絡取れないんだ…」

「え?連絡取れないって・・・川崎とですか?・・・
携帯は?携帯も繋がらないんですか?」
「うん…そう…それもだけど…俺ん家から、あいつの
荷物全部なくなってた…」

「えっ?・・・何で?・・・ちょっと、俺も携帯鳴ら
してみます!」

ププププ…ププププ…
お掛けになった電話は、現在電波の届かない…

あいつ、何やってんだよ・・・

「直人さん・・・」

直人さんは、あいつの部屋のドアを見つめたまま
ただ、ジッと動けずにいた。




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