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瑠璃色
第10章 愛の救世主
思えば、最近直人さんとまともに話してない。
こんな時だけど、イヤッ、こんな時だからこそ話しを
しなきゃいけないんじゃないか?
軽く、放心状態になってる直人さん・・・
「直人さん・・・」
「……」
「直人さん!」
腕を掴み、呼びかけると・・・
「ハッ…あっ、悪い…俺、探さなきゃ」
「直人さん、ちょっといいですか?俺、話しがあり
ます。川崎の事も含めてです・・・俺ん家に来ても
らえますか?」
「あっ…あー…うん…わかった」
バタン…
「何もなくて、すみません」
ペットボトルのお茶だけテーブルに置き、二人、向き
合って座る。
「直人さん・・・最近、川崎の様子がおかしいって事
気付いてましたか?」
「えっ?おかしいって?」
「直人さんは、いったい・・・川崎のどこを見てたん
ですか?それに、あの女・・・あいつ、いったい直人
さんの何なんですか?」
「あの女って…?」
「バイトの女ですよ、小林って女!あいつが、川崎に
あれこれ耳打ちして、その度に、サッと顔色が悪くな
って・・・」
「えっ…嘘だろ…まさか…」
「まさかって・・・何がまさかなんですか?」
「秀、実はな…俺、お前に隠してた事があるんだ…」
「えっ?隠してたって、まさか・・・あの女と付き合
ってるとか・・・そんな事言わないですよね?」