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瑠璃色
第10章 愛の救世主


「じゃ、あの女は?バイトの…」
「小林な!…あいつ…ネットの書き込み見てたみたい
で、そんな時、タイミングよくバイトで来るようにな
って…あいつ、昔生徒だったんだよ…うちの。
ちょっとませてて、グイグイ来るタイプ、たぶん自分
に自信がある子なんだよな…

小林に聞かれたんだ…付き合ってるのか?って。
結構、しつこくされたから正直に言ったんだ…瑠璃と
付き合ってるって。
そしたら、ネットの事知ってるのか?って…
黙ってるから、飲みに行こうって言われて、結局それ
が何回か続いて…何で知ってたのか、今月誕生日でし
ょう?って、プレゼントくれて…

さすがに、受取れないって断ったんだけど、これが
最後だって、次の日、一回だけでいいからネクタイ
着けてくれって…そしたら、本当にもうわがまま言わ
ないし、飲みに誘ったりしないって、大人しくするっ
て…」

「川崎・・・ネットの事はどうかわかりませんけど
二人で飲みに行ったのは、たぶん知ってますよ・・・
あの女が、よく耳打ちしてました。
その時、飲みに行ったって聞こえましたから・・・
あいつ、顔色悪くなって・・・だけど、俺には笑って
何もないフリするんです。俺には聞こえてないって
思って、心配掛けないようにして・・・

直人さんと付き合ってる事は、杉本さんと俺しか知ら
ないからって、あの女にもずっと隠して・・・
もしかして、そのネクタイって・・・昨日、してまし
たか?」

「…あぁ…してた」

「・・あいつ・・・ハーッ・・・俺、あいつの気持ち
考えたら・・・辛いです・・・」
「秀…」




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