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Gemini
第12章 夏が始まる
「で、どうした?用事?」
髪からしずくを垂らしながらそう微笑んだ。

「自分だって、髪…びちょびちょじゃん」
食べ終わったアイスのカップをテーブルに置いて、首から下げられたままのタオルでルカの髪を拭いた。

「いや、待たせちゃ悪いと思って」

「ほら、むこう向いてよ」
その優しさが照れくさくて、ワシャワシャと少し強く拭く。

「悪くないね。」

突然振り返ったルカに頭ごと引かれ、口の中にイチゴ味が広がった。

「チョコ、甘っ」

ポーッとなった私の口にルカのアイスが突っ込まれる。そして半分溶けたそれを啜るように舐めとるように、ルカの舌がかき回した。

「オレに抱かれに来たの?」

「っふ……んっ……」
質問しといて答えさせない、意地悪なルカ。最後の一口は自分の口に入れた。

そして、その冷たい唇と舌は、剥き出しになってる私の肩から首筋をヌメヌメと這った。

肩紐をずらされて、簡単に胸が晒された。

「かーわいい」
プルッと先を弾かれて、体が思い出す。

「あっ…はぅっ…」

「マジ、やる気まんまんじゃね?」

「う…さいなぁ…っん…もぉ…」

「じゃあ何?」

「いいから…意地悪言わないで……あっ…ぅうんっ…もっと…」

「ははっ、やっぱ。かわいい。」
ルカの両手が私の胸をガシッと掴んだ。

ゾクゾクするような感覚。
(その…先のとこにキス…して…)

チュバチュバとわざと音を立てるようにして、左右の胸の先を何度も往復した。


「次はどうする?」

「……ここ」
ルカの手首を掴んで、半分捲れたスカートの中に誘った。

「発情期?」
意地悪な顔。

(なんでもいいから、いつもみたいにしてよ)
顔を背けても、手首を掴む私の手は離れなかった。
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