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Gemini
第12章 夏が始まる
ペコリと頭を下げたお姉ちゃんは、パタパタと廊下を走って弟くんを追いかけて行った。

「ただいまー!」
「ママーー!りっくんがー…」
バタンと閉まったドアの向こうが目に浮かぶ。

きれいなママと頭の良さそうなパパとの四人家族は、いつも幸せそうに見えていた。

もちろん、シングルマザーでふたり家族の私だって、ちゃんと幸せだけどね。


さてと。
受け取ったものを中に置いて、鍵を閉めた。

何となく…エレベーターホールに向かう。

火照るような、ムズつくような気分。

いつもみたいにたくさんじゃなくていいから、少しだけでいいから、私に触れて欲しいと思う。

ノアとルカの家の前に立って、ドアをノックした。
反応はない。

(そりゃそうだよね、こんな時間。)
ふたりともきっとバイトに違いない。

でも…
もう一度。今度はインターフォンを鳴らす。

やっぱり無反応。
家に戻ろうとエレベーターを待った。

ファンと音を立てて目の前のエレベーターが扉を開くと、そこにはルカが立っていた。

「お、どうした」

「どうもしないっ…」
答えようがなくて、ついこんな言い方になっちゃった。

「ウチに来たんだろ?」

「…そうだけど…やっぱなんでもない」

「いいよ、来いよ」
ルカが私の肘のあたりを優しく掴んだ。

黙ってルカと一緒に歩いていき、当たり前みたいに中に入った。

「悪い、ちょっと待っててな」
リビングに通された私に冷蔵庫からチョコのアイスを持ってきてくれたルカは、そのまま洗面所に向かった。
5分もしないうちに、上半身裸でリビングに戻ってきた。

「ふぅ、涼し。オレは…これにしよっ」
ドカッと私の隣に座ると、同じシリーズのストロベリーを食べ始めた。
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