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Gemini
第18章 3人の時間
南国のリゾートホテルみたいな外観は、初めての私にはハードルが低かった。


入口近くで水着姿のペアが二組、壁を見ながら相談していた。見てみようというノアに連れられて近づくと、各パネルごとに部屋の中の画像が流れていた。

いちゃいちゃしながらこっちを見ていたカップルに、ちらちら見られながら笑われて嫌な気持ちになる。

(そっか…ここ…3人で来るとこじゃないんだ…)

当たり前のことに気づいて、私たちがどう見られているのかと顔が熱くなる。フロントで話をしているルカの方に目を向けながら、ノアが私に囁いた。

「気にすることないよ、フランスでは普通だし」

(普通?!…なにが?3人が?そうなの??)
バッと顔を上げてノアを見上げる。
くくっと笑われてしまい、また床を見ているとルカか戻ってきた。

「OK!行くぞ」
ルカが、私の肩に手を回す。顔を上げると、私がいいなと思っていた部屋の画面が暗くなっていた。


(フランスでは普通…フランスでは…)
頭の中でぐるぐる廻るさっきのノアの言葉。

エレベーターの扉が閉まりきる前にルカはキスをしてきた。私の右手はノアに絡め取られ、優しくその指先に撫でられている。

音もなくエレベーターの扉が開いて、キスが止んだ。

まるで私たちを引き寄せるかのように、突き当たりのドアの上のライトが灯っていた。

いかがわしい感じは全くない普通のホテルに見えたけど、そのドアに向かう途中に並んだ部屋からは、微かに声が漏れ聞こえていた。

以前、ルカの部屋から聞こえてきたのに似てる。
一定のリズムに乗っているような、文字には書き表せないような…女の人の声。

(私の声もこんな風に他の人に聞かれちゃうのかな…)

明かりの灯ったかわいいライトの下にある、天国への扉にノアの手がかかる。

カチャッと音を立ててドアが開かれると同時に、ゾワゾワッと全身に電気が流れるような感覚がした。
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