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Gemini
第21章 現実
ノアの唇が離れた。

頭がポーッとして口も半開きのまま、呆然とノアを見つめていた。

「おしまいにする?」
王子様スマイルでそう語りかけてくれたノアの目を見たまま、私は首を横に振った。

「言うこときける?」
ようやく口が開いてたことに気づいた私は唇を閉じ、目を一度伏せてからまたノアの綺麗な瞳を見返した。

「かわいい」
そんな風に微笑むノアの方が一万倍かっこいいのに、それを言葉にするほどアタマが働いていなかった。


知らない間に手は解放されて、ノアの大きな手に優しく包み込まれていた。指をなぞられるだけでも肩がピクっとなる。

ノアの腕に寄りかかっていた背中を起こされて、ピッタリとノアの胸に包まれた。ホッとする間もなく、ノアの手が太ももに乗せられた。

「足開いて」

優しく引き上げられて、右足はノアの右膝、左足はノアの左足にかけられた。そして、徐々に大きく開かれていく。

「こんな…」

「もっとしたかったんだよね?」
耳元で囁かれ、私は黙って下唇を噛んだ。

「腰振って、欲しがってたでしょ?」
ノアの手が降りていく。
その行き先を思うだけで、恥ずかしい気持ちよりも喜びの方が勝ってしまう。

爪の先で辿られるパンツの線。
「はぁぅ…」
恥ずかしいほどに腰がビクビクしてしまう。
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