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Gemini
第21章 現実
「どこ?」
温かな手のひらが私の内ももをさするように撫でた。

(そんなの言えない…)

「気持ちよく…して欲しいの」

「してあげるってば。だから教えて」

「意地悪しないでよぉ…」

「ひどいな、真逆だよ。喜んで欲しいから、ちゃんと教えて欲しいんだよ?」

じわじわと中心に近づくノアの手。でも近づいただけでそれ以上は進まなかった。

思い切ってノアの手を掴んだ。掴めたのは人差し指と中指。そのまま指先を熱く痺れてるところに触れさせた。
「あんっ………こ、ここ…」

「うん、ここね。ここ、どうやったらいい?」

「……」
掴んだままのノアの手を上下に動かす。いいところを掠める一瞬息を呑むことはあっても、気持ちいい触り方じゃない。

「こうするのが好き?」

ううんと首を横に振った。ノアの指に力が入ってないから、ただ優しく撫でられるだけ。

「はぁ……」
(こんなの全然足りない)
もどかしくてため息がでてしまう。

ノアの唇が首筋に触れただけで、腰がビクッと反応してしまう。

「も…と…強くして…」

「どれくらいに?」

(あぁ、もう)
ノアの指に自分の指を重ねて、ピンポイントにそこを狙う。直接じゃないけど、感触は生々しく伝わる。

捏ねるみたいに動かすと、ノアの指はされるがままに動かされた。
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