この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Gemini
第5章 勇気
「…ありがと」

「おっ」
自信満々な顔して、軽い返事をする。
エレベーターは乗る時も降りる時も私を先にしてくれるし、黙ってたら本当に美しいのに。


(あの女の人はルカの彼女なんじゃないの?)

(なんでノアがあの人といたの?)

ほんの数秒しかないエレベーターの時間では、それを口に出せるほどの勇気はでなかった。


「テスト、頑張れよ」

締まりかけたエレベーターの扉からルカの声が聞こえた。「はーい」と答えた私の声は届いただろうか。



まさか今度はノアがあの人と…なんてことが頭を過ぎると、いてもたってもいられなくなる。

(もしルカに内緒だったとしたら…)

鉢合わせるのを阻止するために、脱ぎかけたローファーに足を突っ込んた。ドアノブを掴んで家を出かけたところで思いとどまる。

(いやいや。それこそ私、関係ないじゃん。)


自分の部屋に入ってベッドに座ると、ふぅぅぅっと大きく息をついた。

そのままコロンと寝転んで目を閉じる。



静かな空間。



「よしっ、勉強しよっ」
自分に気合を入れるように声に出してから、試験勉強を始めた。






頭の中がぐちゃぐちゃで、翌日のユウキさんとの約束のことをすっかり忘れてしまっていた。

そしてあっという間に、試験最終日の最後の科目も終わってしまったのだった。


「カナデー、遊び行かない?」
凛に声をかけられて、一瞬戸惑った。ノアとルカの顔が思い浮かんだから。

「ん?どした?」
「うぅん。行こう…かな」
「ホント?ヒロたちに声かけてみていい?」
「あぁー…うん。凛に任せる。」
うんうんと頷いた凛はすぐにヒロくんと連絡をとっていた。

必死でドキドキしてるのを隠してたけど、本当は何を話したらいいのかとかで、頭の中はグルグルしてた。
/463ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ