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Gemini
第24章 普通じゃない
「なっちゃん、これはどういうこと?」

部屋に入ってきて穏やかな口調で話しながら、私からその人を遠ざけると、そっとバイブのスイッチを切ってくれた。

「だって、この子、ずるいんだもん」

「まぁいいか。もう出てってくれる?」

「だってぇ…」

「出てけ……って言ってるだろ?」

(ぁぁ…帰って来てくれたんだ…)
「……ル…カ?」


「違うよ、俺だよ」
カチャカチャと手際よく手足を自由にしてくれた。
「抜くからね、ゆっくりやるから」

「あぁあ…」
ポッカリと穴が空いてしまったと思うほどの喪失感。

同時に涙が込み上げて止まらなくなった。
「大丈夫、もう大丈夫だから」

優しく抱きしめられたまま、いつか授業の後にくれたみたいな優しいキスが何度もおでこに降り注いだ。

「ノア…」

「大丈夫。ごめんね」
優しく背中を撫でてくれる。

でもその優しい感覚にすら、快感の欠片を感じてしまうほどに、私の体は普通じゃなくなっていた。

「ノア…ノア…」
疼きから逃げたくて、ノアにしがみつく。

「もう大丈夫。出ていったよ」
髪を撫でて、まぶたにキスしてくれたノアのほっぺを両手で包んで角度を変える。その指先は、なぜか震えていた。

そして私はノアの唇を押しのけて、舌と舌を重ね合わせた。ヌチョッという音を立てて、舌を更にノアの奥へと突っ込んだ。
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