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Gemini
第6章 知らなかったこと
凛の地元の駅より少し手前の大きな駅で待ち合わせした。みんなで会ってからどうするかを決めようということになったのだ。
凛もヒロくんの友達と会うのは初めてらしく、少しドキドキしてるように感じた。
駅ビルのトイレで身だしなみを整える。とは言っても、私は色つきリップを塗るくらいだけど。
凛に言われて制服のスカートを一折りした。
「リンリン!」
ヒロくんが少し離れたところから大きな声で呼びかけた。
「ヒロ!」「テストお疲れー」
二人はすっとくっついていつの間にか手を繋いでいる。
ヒロくんは二人も友達を連れてきていた。
「和樹とトモ」
「ども!」
「で、リンリンとカナデちゃん」
「はじめまして」
「とりあえず…腹減らない?」
「ドリバ有りのファミレスでどう?」
「いいよー!」
私は発言するタイミングを逃したまま、みんなでファミレスへ向かって歩く。
前を歩く3人は、食事の後にどこへ行こうかとワイワイ相談している。後列になった私と和樹さんは、特に会話も無いままついて行くだけの状態。
つまらない思いをさせてしまってることが、申し訳なくて謝ってしまった。
「あのっごめんなさい…私、男の人と話すの慣れてなくて…緊張しちゃって…」
「………俺もだから…」
びっくりして顔を上げたとき、一瞬だけ目が合ったけど、和樹さんはすぐ目を逸らしてしまった。
ピリリリリと、電子音が鳴った。和樹さんのスマホの着信音だ。立ち止まった和樹さんを置いていく訳にもいかず、一緒に立ち止まった。
「あぁ……外…」
先を行く3人は私たちを振り返ることなく進んで、信号で分断されてしまった。
「……いや、今……あ、切れる」
そう言った和樹さんがスマホを見つめた。
「充電切れた」
凛もヒロくんの友達と会うのは初めてらしく、少しドキドキしてるように感じた。
駅ビルのトイレで身だしなみを整える。とは言っても、私は色つきリップを塗るくらいだけど。
凛に言われて制服のスカートを一折りした。
「リンリン!」
ヒロくんが少し離れたところから大きな声で呼びかけた。
「ヒロ!」「テストお疲れー」
二人はすっとくっついていつの間にか手を繋いでいる。
ヒロくんは二人も友達を連れてきていた。
「和樹とトモ」
「ども!」
「で、リンリンとカナデちゃん」
「はじめまして」
「とりあえず…腹減らない?」
「ドリバ有りのファミレスでどう?」
「いいよー!」
私は発言するタイミングを逃したまま、みんなでファミレスへ向かって歩く。
前を歩く3人は、食事の後にどこへ行こうかとワイワイ相談している。後列になった私と和樹さんは、特に会話も無いままついて行くだけの状態。
つまらない思いをさせてしまってることが、申し訳なくて謝ってしまった。
「あのっごめんなさい…私、男の人と話すの慣れてなくて…緊張しちゃって…」
「………俺もだから…」
びっくりして顔を上げたとき、一瞬だけ目が合ったけど、和樹さんはすぐ目を逸らしてしまった。
ピリリリリと、電子音が鳴った。和樹さんのスマホの着信音だ。立ち止まった和樹さんを置いていく訳にもいかず、一緒に立ち止まった。
「あぁ……外…」
先を行く3人は私たちを振り返ることなく進んで、信号で分断されてしまった。
「……いや、今……あ、切れる」
そう言った和樹さんがスマホを見つめた。
「充電切れた」