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Gemini
第7章 痕跡
「私は月水金はほとんどあいてるから」
[ 土日とかは無理?]
「土日?…確か今週は日曜日なら」
(休みに男の子となんて、それって)

[ じゃ日曜。じゅう…1時は?]
「11時?」
(お昼を一緒に食べようってことかな?何がいいんだろ。二人だけって…きゃぁー)

[ ごめん、早すぎだな…やっぱ1時で]

会話が止まってしまったせいで、和樹が時間を遅らせる提案をしてしまった。私は慌てて元の時間に戻す。
「11時でも平気!二人で何食べようかなって考えちゃっただけなの。」
それを聞いた和樹は、また下唇を噛みしめて笑みを堪えた。

[ じゃ、11時に花岡学園前の改札で]
和樹は当然のように私の最寄りの駅の名前を口にした。
「え?いいよいいよ。ほんと。」
[ どんなとこなのか見てみたい。]
「あ…うん…そっか。うん。」
そこまで言われてしまうと、それ以上言えずに承諾した。

[ あのさ…]

和樹が何か言いかけたとき、男の子たちの騒いでる声が近づいてきた。

[ 来んなよ!おいっ、あっち行っとけ]

冷やかされてるみたいで、また少し動き出した。でも今度は顔が映ったままだった。なんだかニコニコしていて、からかわれるのが嬉しいのかもしれないと思った。

[ ごめん、また…日曜に]
「こっちこそ、ごめんね。変なタイミングで電話しちゃって…」
[ いや………ありがと。]
「え?」
[ か……奏と話せてよかった。]
(心臓を射抜かれるってこういうこと?!)

痛いくらいに心臓がドキドキしてる。名前を呼ばれただけなのに。

(私もちゃんと言わなきゃっ)
「和樹っ……あの…楽しみにしてるね」

[ あぁ]
今度はかみ殺さない笑顔で私の方を見た。爽やかな笑顔に、もう一回撃ち抜かれた。
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