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アンケートから生まれた Love story
第6章 結婚の条件
* * *
『秋、やっと繋がった。ずっと連絡待ってたのに』
……誰だっけ。
月曜、夜8時。
3人出て行って、誰もいなくなったラウンジ。
VAPEを咥えたまま、スマホのビデオ通話に出てきた女を凝視する。
最近名前で呼ばれてないから、余計に分からねぇ。
『ちょっと、まさか覚えてないとか言わないわよね?
何回メールして電話かけたと思ってるの?』
あー、喋り方で思い出した。
同じ系列の子会社に勤めてる、確か歳は2つ下。
遊んだの年末?
年明けてたか?
どちらにしても何ヶ月も前。
「俺、待っててって言ってない」
『言ったから! 気が向いたら連絡するって言った!』
「そう言う時ってさ、大抵しないよ」
『はぁ!?』
画面から飛び掛かってきそうな鬼の形相で、俺を睨みつけた後
部屋着姿のその子は頭を抱えた。
『も~~商社マンってほんっとそんな奴ばっかり!』