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アンケートから生まれた Love story
第8章 2人の夜と、秘密
「あんたの方がよっぽど可愛いけどな」
「……!///」
「いい歳になってとか年齢がどうとか、もう言わねぇほうがいいよ。
全っ然説得力ないから」
かわいいと言われたのが気に触ったのか
コツコツと私のおでこを突いて、無表情のタカ君が見下ろしてくる。
……どうしよう、またドキドキしてきた。
この部屋で、この人と過ごした数時間によって
婚約者と再会した昨夜の出来事が、すっかり頭から抜けていた。
あんなに泣いたからかな。
昨日まで苦しかった心が、嘘みたいに今は軽い。
「……大丈夫か?」
何も言わない私の髪を、タカくんが優しく撫でた。
……覚えてる、全て。
抱きしめてくれた腕も
救ってくれた言葉も……
「金は取り返すよ」
「……!」
「あんたはもう、あの男に会わなくていい。
証拠も手に入ったし、なんの問題もないから」