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アンケートから生まれた Love story
第8章 2人の夜と、秘密
‟ こうしている今も、どうしたらしえりさんの心が軽くなるかって
どんな方法で助けられるのか……それしかない ”
……涙が、また溢れてしまいそうなくらい
思い出すだけで胸がいっぱいになる。
「チェックアウトまで、時間あるけど。
目が覚めたなら…」
「タカくん」
ベッドの上に座った彼に続いて、私もようやく上体を起こす。
シーツで隠しながら、彼の袖に触れた。
「あの……あのね」
「………」
「昨日の、あの人達のこと…」
「報復してやりたい、本当は」
低い声でタカくんはそう言ったけど
ビクッとした私を見つめて……小さく息を吐いた。
「だけどどっかの誰かさんが、仏みたいに優しいから。
子供……あの親子には何もしない」
「……!」
「詐欺師が無一文になったら、影響は出ると思うけど。
生きてりゃなんとかなるだろ」
「……っ」
‟ 誰がなんて言おうと、俺は味方だから。
間違ってないよ ”