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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
─── タカくんが離れて
手摺を掴んだまま、私はへなへなと地に落ちていった。
「……っ はぁ…」
なんとか乱れた服を整えたけど
熱を帯びたままの体は、まだ興奮の余波から抜け出せない。
……ナカに、まだ彼が入っているみたいで
目を閉じて余韻に酔いしれてしまう。
「……!」
足音が近付いてきて、すぐ後ろで止まった。
……ドキドキして振り向けない。
「しえりさん」
「………」
「大丈夫?」
ウッドデッキにペタンと座り込む私。
高さを合わせる為に、タカくんも座ったのが分かる。
「こっち向いてよ」
ターコイズブルーのレザーブレスレット
巻かれた右手を挙げて、タカくんが私の頬に触れる。
………促されるまま
少し足を浮かして振り向いて、正面に向き合った。
「……っ」
花火の色が
タカくんに映って、消えて
また照らされて……美しさに息が止まる。
「タカく…」
「綺麗だな」
「……!」
「花火なんかよりも、ずっと
しえりさんの方が綺麗だ」