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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
……もう、まともに呼吸を出来る気がしない。
「はい、どーぞ」
キュン死寸前で悶える私の横に置かれた、2つのグラス。
彼の持ったハーフボトルから、淡いロゼが注がれる。
「水の方が良かった?」
「……いえ、助かります」
「はは、なにそれ」
だってこんなの、とてもシラフじゃいられない。
まだ飲んでないのに、ふわふわと宙に浮いているみたいだ。
夏の夜空
花火の音
通り抜ける心地よい風
バルコニーに向かい合って直に座って……自分のドキドキがうるさい。
「……私、もう声抑えられなくて…」
「隣り、いないぜ」
「……えっ!?」
「部屋に入る前に、屋上行こうって声と出て行く音が聞こえてた」
「~~~!!」
なんですってーー!
先に言ってよ~~!
途中までは声我慢してたのに!
っていうか、声抑えるの頑張ってって言ってたじゃない……!