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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
「……!」
引き寄せられた体。
彼の腕が私を優しく包み込む。
「……タカくん」
「そんなこと言われたら、離せねぇよ」
「……!」
「俺だって分かってる。
結婚は重要だろ、女の人にとっては特に」
「……」
「今の気持ちだけで決めていいわけがない」
背中に触れる手が、戸惑っているのが分かる。
……結婚のこと、子供のこと、家族のこと
何を課題に取り上げても、タカくんの言う通りだ。
タカくんが正しい。
それでも
根拠もなにもないけど
私は今の確かな気持ちが、これからもずっと続くと思う
正論よりも
自分が強く予感する未来を、信じたい。
「俺なんかに惚れられて、運が無いな」
「あるわ。
私、誰よりも強運の持ち主だと思う」
「……」
「本当よ。心からそう感じるの」