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アンケートから生まれた Love story
第9章 花火
きっぱり言い切った。
「しえり…」
「もうそれ以上、私を遠ざけないで」
「……!」
「……お願い」
祈るように小さく告げると
ようやく、ギュッと力を入れられて
お互いの体に隙間がなくなった。
「……分かった」
「……!」
「今の気持ちを、俺も大事にする」
トクントクンと鼓動が伝わってきて
包まれる腕の中が、最高に心地いい。
「俺と付き合ってください」
「……!」
「あと、名前で呼んでください」
「……!///」
わ…///
どうしよう、嬉しい。
いいのかな、こんなに幸せで。
……私、今すごく幸せだ。
「アキ……ね」
「うん」
「秋。とても素敵な名前」
私も彼の背中に腕を回して、さらに体を寄せあった。
「……つーか、花火全然見てねぇな」
「あはは、そうだったね」
「海岸の方行ってみる?
あんたが言ってた夏祭りの醍醐味、味わいに」
「うん…!」