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アンケートから生まれた Love story
第10章 軋み

……会社の先輩?
人が変わる?


「しえりさんも知ってるよ。
つーかなんで気付かないわけ?」

「えっ!?」

「俺は姫宮蓮に辿り着いたのに」


しれっとした顔で、私の向かいのソファに腰掛ける秋。

知ってる?
私が? 秋の会社の先輩を?


「……なんだか、怖いわ」
「俺も。だから直接会わせたい」
「……!」
「紹介するよ、ちゃんと」


含みを持たせた秋だけが、楽しそうに笑うけど。

……姫宮君の名前が出てくるってことは
まさか……もう1人が秋の先輩……?


「まさかそんな。
世界はそんな狭くないし、確か彼は海外勤務って噂が…」

「何時の新幹線乗るかだな、到着する時間伝えとく」

「……! あ、待って私が調べるわ」


慌てて遮って、バッグの中から自分のスマホを探す。

昨日の花火から宿泊まで、何から何まで全部秋が手配してくれていた。
せめて出来ることはしたい。


「……!」


そう思って

少しでも役に立ちたいって気持ちが、先走りしたから
……電源を切っていた理由も忘れていて


「……っ」


入れた途端に、タイミング悪くかかってきた着信を
この指で通話開始にしてしまった。




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